房総球奏考

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拓大紅陵、35年ぶりの春季ブロック予選敗退

こんばんは。


お待たせしました、久々の更新です。なお読者数


今日は千葉県市原市にあります、ゼットエーボールパークにお邪魔しました。
リサイクル事業等を展開するゼットエーが市原臨海球場の命名権を獲得したのが2013年。
それから3年経ってこの名称にも慣れてきましたが、やはり「臨海」の愛称は残したい。
交通の便は悪いですが、それなりに観戦しやすい球場だと思います。


本日のお目当ては拓大紅陵高校。今年初観戦とあって、遠足前日の小学生のようなぐつぐつとした高揚感が前日から煮えたぎってました。


その高揚感も夕方には悲壮感に変わったらしいヨ。


本題の紅陵vs木更津高校の前に、他の2試合をレポート。

志學館 vs 木更津高専


チ ー ム 123456 計
志學館   114225 15
木更津高専 000020 2
※6回コールド


この試合の5回表終了時に到着。その時にはすでに志學館が10-0と大量リード。


5回裏を0点に抑えればコールド成立、というところでしたが、木更津高専が志學館のサイドハンド小川君から2点を返し、コールド回避で6回へ進みます。


しかし、そんな抵抗を倍返しするように、6回表志學館が5点を加点し、木更津高専は万事休す。


結局、6回コールドで志學館が圧勝し県大会出場を決めました。


志學館は前年の秋の県大会で千葉経済大附属高校に0-1で競り負け。


元々、都築・小林という速球派の二枚は下級生時代から経験があり、投手力は計算できるチームでした。
それに加え、今日見た志學館はクリーンアップを中心に気持ちのいいスイングをしていて、スイングの軌道も基本であるインサイドアウトからの大きなフォロースルー、振り切る勇気さえ持てば上位相手でもそれなりに戦える打線と感じました。


失点を計算できる投手陣に迫力を増した打線。今年の志學館は上位を脅かすおもしろい存在だと思います。

市原中央 vs 君津商業


チ ー ム 123456789 計
市原中央  010110012 6
君津商業  000000010 1


学校法人君津学園木更津総合だけじゃねえ!と言わんばかりに近年微妙に野球部強化に乗り出している市原中央高校。


2000年の千葉県大会で準優勝した木更津中央高校の当時の主将、滝田優司さんを顧問に迎え、昨年の秋の千葉県大会では同じ系列校でのちに選抜8強まで勝ち進む木更津総合相手に一歩も引かず0-4の接戦(元々の両校の立場から言えば大健闘といえます)を演じました。


今日の試合は毎回の16安打放って6得点なので、やや拙攻気味とも言えますが終始自分たちのペースで試合を進め快勝。


特に3番を打つ小川くんと4番で主将の加藤くんは突出して力があるように感じました。
小川くんは長くボールを待てる、呼び込める左打者で、逆方向の当たりが多く選球眼もいいので出塁率が高いのでしょう。今日も5打席中4打席出塁でした。
加藤くんはずんぐりむっくりな体型ながら、バットコントロールが巧みで外野の頭を越えるような打球も打てる主砲。下級生時代から出場経験のある加藤くんですが、中学時代は横浜高校の藤平くんや千葉明徳の谷くんらと同じ千葉市シニアのレギュラーとして全国大会8強に進んだ実績もあるなど経験も豊富です。
エースの安藤くんはスピードこそないものの、球に角度があって球のキレを感じさせる投手でした。


今日の試合は拙攻が目立ちましたが、走塁の意識も悪くなく伸びしろも感じさせるチームで今後の活躍が楽しみです。

拓大紅陵 vs 木更津


チ ー ム 123456789012 計
拓大紅陵  010100030001 6
木更津   020000030002x 7


さて、本日のメインディッシュですが、結論から言えば残念、ショック、ネガティブな感情しか生起されないというのが正直なところです。


前々日の天羽戦では11-0の5回コールド圧勝。


私はその試合を観戦していませんが、天羽相手にこのランニングスコアなら順調じゃない?と軽く考えてました。


今日の試合も上位と対等に戦える力を持つ木更津高校が相手とはいえ、のらりくらりでも勝つのだろうと。いやぁ~まさかですよ。


木更津高校の先発投手は前年からエースを務めていた田尻くん。
直球のスピードこそ120キロ台そこそこですが綺麗な回転の直球というわけでなくナチュラルに動くように見える球で打たせるピッチングが持ち味の投手です。
今日の試合も延長12回を投げて奪三振は僅かに2つ。逆にフライアウトに打ち取った打球は36アウト中21アウト。
いかに捉えられそうで捉えられない球なのかがわかります。


この試合ではいくつかのターニングポイントがあったわけですが、その一つが先攻後攻のジャンケン。
紅陵は普通後攻を選択するのでジャンケンで負けたということでしょう。


終盤の同点では後攻が有利になると言われています。
なぜか。
例えば、後攻は「1点負けてるから1点とればいい」という明確な設定をしやすい。
対して先攻は2点とっても3点とってもその裏にひっくり返される可能性があるため、点は取れるだけ取らないといけない


この差は実はかなり大きいのです。


やっぱり明確なゴールが見えてた方がモチベーションも上がるしね!


同点の終盤となると、気持ち的に先攻は負けてるような、後攻は勝ってるような雰囲気になるもの。
必然的に先攻は早く勝ち越し点がほしくなる。
この精神的な焦りが徐々に紅陵の歯車を狂わせていきます。


紅陵の5回までのファーストストライクスイング率が37%であるのに対し、同点の6回以降のファーストストライクスイング率は76%。


ファーストストライクを振ることが悪いこととは思いませんが、田尻くんのような打たせて取るピッチャーからしたらまさに思うツボ。


8回表に5本のヒットを集め3点を勝ち越す紅陵ですが、最後は2アウト満塁からライトフライで三者残塁
3点取ったのになんとなくもう1,2点とれたよなぁという空気に。
特に最後の打者は9番打者の投手小林君。
代打を出していれば?たらればを言えばキリがないですが、代打で勝負をかけてもいい場面だったと試合の流れを見ながら感じてはいました。
これが先攻の怖いところですよね。
「もっととれた」「残塁がもったいない」


結局8回裏の守りでは2アウト、2ストライクから木更津の門田君に同点打を打たれ試合は振り出しに。


う~ん。紅陵にも細かいミスはあったけど、木更津の粘りに呆然。
同点だけど木更津が逆転したも同然の試合展開。


そして12回の攻防。


紅陵の攻撃はエラーも絡み1点勝ち越し。
しかし、その後の無死3塁のチャンスは中途半端なスクイズの失敗もあり無得点に。


この時点で嫌な予感はしましたが、その裏、思った通りの展開になったことはランニングスコアを見てもらえばわかるでしょう。


表の攻撃に「これでいい」なんて展開はあるのだろうか。


と言っても、この試合は表裏の攻撃というより、紅陵の中途半端なプレーが目立った試合でした。
終始野手陣の動きが鈍く、"油断"が目に見えてしまったことが残念。
どんな相手だろうと守りに入ってはダメということを教えてくれる試合だったんではないでしょうか。

35年ぶりの春の予選敗退


調べてみたら歴史的な出来事だったんですね。


首脳陣のめまぐるしい交代劇もあり、今、紅陵は大きな岐路に立たされていると思います。


選手たちは結果がなかなか出ない現実にもどかしさを感じ、それを支える立場である指導者、学校の方針がなかなか確立されない。


そして、お隣の学校は甲子園でも活躍し、周囲に同じ市内にある両校を比較されることで生じる苛立ちや焦り。


今後の紅陵のことを考えれば心配は尽きませんが、今、チーム紅陵として向かうべき方向は「夏の勝利」ただ一つだけです。


もちろん今のままで夏の勝利(優勝)など遠い夢の話で、今紅陵に必要なのは、各個人が夏に勝利するため何をすべきか逆算で考え、チーム内でその意見をぶつけることなのでは。


まあ、外野からはなんとでも言えますが、今回の敗戦で一番ショックを受けているのは選手たちでしょう。というかそうでなければ夏はないと思います。